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「自然からの学び」
〜人間も自然の一部であることを
遊びの中から学んでほしい〜 |
| 秋田県・幼稚園 理事長・園長 渡辺 丈夫 |
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登園は、JR秋田駅にほど近い住宅地にあります。周辺の野山や田んぼは宅地開発が進み、子どもたちが遊びを通して、身近な自然から学ぶ機会が極めて少なくなってしまいました。
そこで、10年前、園庭の片隅に小さなビオトープを作りました。小さな池には、メダカやどじょうが住み、毎年、スイレンがかわいらしい花を咲かせ、糸トンボが羽化します。また、四季折々の花が咲き、夏から秋にかけてはブラックベリー、ナツメ、姫りんごなどが実をつけます。なかでも、子どもたちの人気はアケビで、毎年食べ頃を今か今かと待ち望んでいます。
昨年の秋のことです。子どもの手の届かない高い所になっているアケビを年長児が自分たちだけで採ろうということになり、試行錯誤の結果、がっしりした子が数人で馬になり、軽い子が騎手になって首尾よくアケビをゲットできました。こうして、口にしたアケビの味は一生忘れないことでしょう。
また、クローバーなどの草花を摘んでは、冠や首飾り作りに興じ、バッタやトンボ、時にはミミズやハサミムシ捕りに夢中になることもあります。そして、死んでしまった虫たちを虫のお墓に葬り手を合わせる姿も見られます。この虫塚には「あそんでくれてありがとう、しなせてしまってごめんなさい」と刻まれています。
一方、ジャガイモや大根を栽培しているこまどり農園や公園にもよく出かけます。年長児は、毎年5月に遠く寒風山まで足を伸ばし、山登りにチャレンジしています。
さらに、当園の特徴的なものとして「科学遊び」があります。これは生き物に限らず自然科学現象を広く取り入れた遊びで、各発達段階に応じた年間カリキュラムが組まれ、子どもたちは「あれっ」「どうして?」「ふしぎだなあ」などと驚き歓声をあげています。
この遊びは、小学校の理科の先取りではなく、あくまでも、自然の不思議な感動体験を通して知的好奇心の芽生えを育むものです。
遊びの中から、人間も自然の一部であることを学んでくれればと願っています。 |
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